クロノマット, その他

高級時計の代表的な材質についてご存知ですか?

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今回ご紹介するのは高級時計の代表的な材質である金属「316L 」について。
数ある鋼材の中で、何故この金属が今現在も重宝されているのか…。
それでは、知られざるステンレスの世界を紐解いていきましょう。

高級時計の代表的な材質についてご存知ですか?-クロノマット その他

・まず最初に…「316L」ってどんな素材?
① 316Lとは通称「サージカルステンレス」と呼ばれるJIS(日本産業規格)によって定められたステンレスの一種。
② 医療現場で重宝され、
腐食、錆、傷、変色、に強く、アレルギー反応を起こしにくい金属
③ surgical (医療用) + stainless (錆びない) + steel (鋼) に名称のルーツを持つ。

腕時計をはじめとする装飾品に興味をお持ちの方は、これらをご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが…何故錆びにくかったり、アレルギー反応に強いかという理由についてはご存知ですか?
それでは、ご一緒にサージカルステンレスについて深堀していきましょう。

・腐食及び錆びに強い理由
 これにはステンレスに含有されたある物質が関係しています。
 ある物質とは「クロム」というもので、空気中の酸素に反応したクロムはステンレス表面へ自動的に酸化被膜を形成します。
 この酸化被膜は「不働態被膜」と呼ばれ、これこそがステンレスを腐食、変色、錆から守る防壁になっているのです。
 更に不働態被膜は、傷がついてもまた自動生成されるという特性を持っており、手入れさえ行えば恒久的に金属を守り続けます。
 古くは青銅器にも使用されており、現在ではクロムメッキなどで不働態被膜の特性は重用され身近なものとなっています。

・金属アレルギーを起こしにくい理由

 まず金属アレルギーとは汗や皮脂などによって、金属から溶け出した金属イオンとタンパク質が結合することに始まります。
 その結合物質を体の免疫系が異物とみなし、拒絶反応を起こす事で様々な皮膚炎を引き起こすのが発生までのロジックです。
 上記にて解説した不働態被膜は、ステンレス表面を薄く覆っているので実は肌が直接金属に触れていません。
 したがってアレルギー発生要因の金属イオンが溶け出さず、金属アレルギーが起きにくくなっています。
 直に触れてさえいなければ良いというアレルギー発生への回答を持った素材こそ、サージカルステンレスなんですね。
 
・傷に対して強いと言われる理由
 現代の腕時計に代表される金属といえば、ステンレス以外に18Kゴールドやプラチナが一般的です。
 18KとPTのモース硬度(鉱物の硬度指標)は約3~4 (最大指標はダイヤモンドの10)と言われており、決して硬い金属ではありません。
 対してステンレスはモース硬度6となっており、ナイフで傷がつけられない程の硬度となっています。
 遥か昔よりジュエリーに採用されてきた金に対し、単純に倍の硬度があることから傷に強いと言われています。
 ステンレスはゴールドに比べ圧倒的にくすみにくいことも、丈夫な素材であると認知されている理由かもしれませんね。
 
まさに良いことずくめ…。サージカルステンレスってスゴイですね。
それもそのはず… 上文の通り元は医療器具でメスや鉗子に用いられてきた高級鋼材でした。
熱伝導率が低く、保温性が高いことから、サージカルステンレスは身近なところで タンブラー なんかにも使用されているんですよ。

豆知識になりますが 実はサージカルステンレス という名称は俗称になります。
広く知られる名称ではありますが、JISで定められた規格では SUS316L と呼ばれ、オーステナイト系ステンレスに分類されます。
大きく5つに分類されるステンレスの種類で、オーステナイト系は非磁性であり比較的加工しやすいのが特徴です。
同じステンレスでも腕時計に使用されるものは、スプーンなどのカトラリーとは分類から異なるものなんですよ。

高級時計の代表的な材質についてご存知ですか?-クロノマット その他

そんなステンレススチールが腕時計業界に登場したのは20世紀初頭頃。
当時は腕時計の素材と言えばゴールドやシルバーといった貴金属がまだまだ主流でした。
時は流れ、今現在ほぼ全ての時計ブランドにて主要な素材を担うステンレス。
貴金属に代わり主流になったきっかけは、世界を震撼させたある出来事にあったと言われています。

その出来事とは…1929年~1933年にかけて発生した世界恐慌。
企業の倒産、銀行の閉鎖に始まる大規模な経済不況から、米国では4人に1人が失業するという異常事態が発生。
当然嗜好品は売れなくなり、特に高価な貴金属にお金をかける余裕は人々に残されていませんでした。

購買層の縮小や貴金属の急激な高騰に伴って、多くの装飾品や服飾ブランドが撤退する中…
腕時計ブランドは伝統を重んじる宝飾品としてだけではなく、実用品としての価値を見つめ直します。
そこで見いだされたものこそ、スペックを落とさずかつ生産コストを抑えた夢の素材ステンレススチールだったのです。
ヨーロッパでは既にステンレスでの防水ケースの作成や商品化に成功しており、各ブランドはここに続き実用性を追い求めました。
量産化を行い徹底的にコスト削減を行った腕時計は、高価な装飾品から丈夫な実用品へと変化を遂げることで生き残ったのです。

危機から脱したのもつかの間、 第二次世界大戦 が勃発し、またも業界存続への危機が訪れようとしましたが…
低コストで丈夫なステンレスの腕時計は図らずして戦場でも重宝され、様々なブランドは国営化されることで生き残ります。
戦争後の不況であっても、実用品としての価値を確立していたステンレス製の腕時計は人々に広く愛され続けました。
そして現在、ステンレスは腕時計の素材として最も主要なものとして、今日の時計業界に根付いていったのです。

高級時計の代表的な材質についてご存知ですか?-クロノマット その他

本日は「316L」について、ステンレスの歴史と共にお話をさせていただきました。
ありふれた素材であっても今一度魅力を感じることができましたでしょうか?
大切なお時計への愛着を、より深めていただくことが出来れば幸いでございます。

今回ご紹介したモデルの詳細
BREITLING – ブライトリング
クロノマット B01 42
ムーブメント:ブライトリング01(マニュファクチュール)
パワーリザーブ:約70時間
ケースサイズ:42mm
防水:200m
メーカー国際保証期間:5年
価格:¥1,160.500-(税込)

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