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ただの銅じゃない?ブロンズってどういう素材?

いつも ブライトリング ブティック 大阪 のブログをご覧いただき誠にありがとう御座います。
今回ご紹介するのは、赤銅色が美しい金属素材「ブロンズ」について。
最も身近なところでは硬貨に使用され、今現在は高級時計の素材としても欠かせない金属。
本日はこの度 ブライトリング でも初採用となった ブロンズ の特徴をご紹介します。

ただの銅じゃない?ブロンズってどういう素材?-スーパーオーシャン その他

・3行で分かる ブロンズってどんな金属?
10円玉硬貨に使用されている金属。私たちの生活にも大変身近な金属。
経年により色が変化していく。多くが 赤茶→黒茶→青緑 といった色の変化を辿る。
長い年月が経っても形が崩れにくく、雨風に曝され続けても腐食が起こりにくい

ブロンズ = 銅 ではない。
ブロンズ(Bronze)とは、銅にスズや亜鉛などを混合した「合金」であり「青銅」として多く使用されています。
  後述の 銅 とは成分上違うもので、英名でも意味が分けられていますが、元素記号は同じ Cu と定められています。  
銅(Copper)は「天然金属」であり導電性が高く、熱伝導率が良好といった特徴を持ちます。
  我々の生活に欠かせない電気を通す為の銅線は、この天然金属から作られています。
  熱伝導率も良く、高い殺菌性を保有することからも厨房機器や水回りにも多く採用されています。

 
・何故経年変化で色が変わるのか。
 経年により色が変わっていく理由は、空気中の酸素や水、塩素に反応しブロンズの表面が錆びているから。
 この錆はブロンズ本体が錆び朽ち、変形していく悪いものではなく、元々の形状を保つよう発生する一種の防壁のようなものです。
 この変化の過程で防壁が幾重にも重なり、経年により濃くなっていくことで色が変化しているように見えています。
 色の変化の始まりは、空気中の酸素に触れたブロンズ表面に、銅錆と呼ばれる赤褐色の酸化膜(防壁)が生成されることから。
 この酸化膜が経年により色濃くなっていき、ブロンズ表面に黒褐色の別の酸化膜(第2層目)が生成されます。
 さらに長い年月をかけて酸化膜は最終的に青緑色に変化します。これが色が変わっていくロジックです。
 この形成される銅錆の層が「緑青」と呼ばれるもので、最後にはブロンズを青銅たらしめる色へ染め上げます。
 余談ですが、自由の女神象も元は赤銅色をしていたようで、経年により緑青が発生し現在の姿になったようです。


・ブライトリングの採用したブロンズの特徴は?
 通常の配合に加えてシリコンを配合しているのが特徴です。
 シリコンを配合することで得られる恩恵は、耐食性と耐候性に更に優れた耐性を獲得すること。
 野外での環境に更に強くなる一方、酸素への結合が緩和されることで、経年変化が少し緩やかになります。
 また、スズの配合率を上げている為、ご購入時の色は赤銅色ではなく少しくすんだ黄金色です。
 簡単にまとめると、通常のブロンズより色の変化が緩やかで、より型崩れを起こしにくいのが特徴です。

 

ただの銅じゃない?ブロンズってどういう素材?-スーパーオーシャン その他

不変であることが腕時計の大きな価値であり、求められる品質であるはず…。
ステンレスより強度に劣り、金属そのものにゴールド程の価値があるわけでもない。
そんなブロンズを採用した理由は様々ですが、昨今急激に数を増やし続けている理由はただ1つ。
色が変化するというブロンズの個性が、市場と使い手に受け入れられたからです。
何故市場に受け入れられていったのかは、ある腕時計業界の流行にも起因しているかもしれません。

その一因を担っているのは、近年拡大しているヴィンテージウォッチ市場。
この市場ではヴィンテージが持つ風合いをただの劣化ではなく、味として評価する風潮が根付いています。
長い時を生きた腕時計には、盤面やケースに焼けが出ているものも多くありますが、それさえも評価されているのです。
現代の腕時計で、これらヴィンテージのような風合いを自らで作っていこうとした時、果てしない時間がかかってしまいます。
ヴィンテージの風合いは確かに素敵だが、維持が難しいこと、青天井の相場 などなど…購入を躊躇する方も多いはず。
そこで何十年といった歳月を注ぐことなく、ヴィンテージを自らの手で生み出していくにはどうすればいいか?
求められたのはヴィンテージ感を楽しめることは勿論、経年変化が早く、腕時計としての耐久度も兼ね備える素材…。
これら全てに合致し、腕時計ファンに認められた素材こそ ブロンズ なのではないかと私は思います。

そして現在、受け入れられていったものは新しい素材だけではなく、ヴィンテージデザインそのものです。
今現在のブライトリングをはじめ、多くの腕時計ブランドのメインシリーズは、原点を感じさせるデザインに移り変わっています。
このクラシック回帰の流れは、ここ数年多くのブランドが往年の名作を復刻させることにも繋がってきました。
以上から、拡大したヴィンテージ市場は、腕時計の忘れていた魅力を再発見するきっかけになったのかもしれませんね。

ただの銅じゃない?ブロンズってどういう素材?-スーパーオーシャン その他

気にはなっているけどなんとなく躊躇してステンレスを買ってしまう…。
色が変わっていったりとなんだかよく分からない素材だし不安だな…。
そういった方々にこそ、少しでもこの記事がお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき誠にありがとう御座いました。

今回ご紹介したモデルの詳細
BREITLING – ブライトリング
スーパーオーシャン オートマチック 44
型番:N17376201Q1S1
ムーブメント:ブライトリング17
パワーリザーブ:約38時間
ケースサイズ:44mm
防水:200m
メーカー国際保証期間:2年
価格:¥781.000-(税込)

ブライトリング ブティック 大阪 ではブロンズモデルをはじめとする、多数のブライトリングを常時150本程展示しております。
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